前記
とおり
原告
原告の設立後,本件実用新案権が有効 であることを前提として,原告と被告との間で,本件実用新案権を含む 特許権等の工業所有権につき,実施許諾契約が締結されていることが認 められる(乙2 。) 同じパチスロ機製造業者の集まりである原告との間 で,本件実用新案権が有効であることを前提とした実施許諾契約が締結 されていることに照らしても,被告が本件各提訴を行った時点において, 本件実用新案登録に無効理由があると知り,もしくは,容易に知ること ができたとはいえない。
イなお,本件実用新案登録の出願は,原告の設立前にされており,被告 の本件実用新案登録出願をもって,原告やその構成員に対する関係にお いて,直接的な背信的行為ということはできない。
(4) 解除の効果についての認識について ア前記1(5)のとおり,被告としては,本件契約に基づく再実施料の不 払があると認識し,本件契約を解除したと認めることができる。
原告において,実際にどの程度の実施料不払があったのか,また,そ の経緯については,必ずしも明確でないところがあるが,前記1(5)の とおり,少なくとも,平成11年4月分以降,実施料の不払があったこ とが認められる。
また,本件契約(乙2)10条は「第5条所定の実施料の支払いを3 ヶ月間怠ったとき」を解除事由としている(なお,「乙(原告)が解除 することができる。」と記載されているが,その解除事由の内容や甲1 0,11の記載から,甲(被告)においても解除することが可能である と考える。)。
上述した事情を総合すると,上記実施料の不払の事情としては,被告 がアンケートに回答しなくなったこともひとつの理由となっていること が窺える。
しかし,そのことを考慮しても,なお,被告において,原告 による実施料不払を理由に,本件契約を解除することができると判断し たことをもって,解除事由の存在しないことを知りながら,又は容易に 知りえたにもかかわらず,本件契約を解除した上,本件各提訴をしたと 認定することはできないというべきである。
イ原告の主張について
(ア) 原告は,一部解除があり得ないと主張する。
しかし,平成8年4月1日付の本件契約(乙2)は,外見上少なく とも,独立の契約であり,その契約に債務不履行がある場合,解除で きると考えたとしても,直ちに不合理であるとはいえない(仮に,本 件契約のみの解除が不相当であったとしても,被告が,他の構成員の 有する特許権等を実施することにより発生する法律関係について,別 途,解決する必要が生じるに過ぎない。)。
そうすると,解除原因の存否にかかわらず,被告において,解除原 因の存しないことを知り,又は,容易に知り得たと認めるに足りる証 拠がないことには変わりない。
(イ) 原告は,実施利用の分配ができなくなったのは被告の行為に起因し, 本件解除が信義則に違反すると主張する。
このことは,被告が,アンケートに回答しなくなったことをいうも のと解される。
たしかに,この点により,解除の効果に影響を与える 可能性を否定できないが,その一方で,アンケートの集計の取り方に ついて複数の構成員に不満があったこと(前記1(5)),そのことを 原因として紛争となったことが窺える。
しかも,被告はその時点では 証紙の貼付は行っていた。
発注に伴う債権債務の関係
注文済目録は,磁気カードが使用され,景品に関する必要情報がホールの目録発行機により発行される。
この注文済目録となる生の磁気カード(以後,生カードCという。)は,管理会社Aの管理のもとに供給される。
図9は,生カードC及び注文済目録tの流れを説明する図である。先ず,ホールHにより,管理会社Aに対して生カードの発注がなされる(S50)。
管理会社Aはホールからの要求を受けてカード製造会社Fに対し,生カードCの発注を行う(S51)。
カード製造会社Fは発注を受けて生カードを製造し,生カードCをホールに納品する(S52)。
ホールHにおいては,既に説明したように,ホール端末による景品の注文がなされると,生カードCに景品に関する情報が記録された注文済目録tが目録発行機により発行され,客Pの手に注文明細レシートRとともに渡る(S53)。
客Pは換場業者Eに注文済目録tをもって行き,ここで,注文済目録tは現金と交換される(S54)。
なお,注文明細レシートRも同時に換場業者Eに渡り,換場業者Eにおいて保管される。
次に,注文済目録tは景品業者Mにより買い上げられ(S55),次いで,景品業者Mより管理会社Aによって買い取られる(S56)。」
(段落【0080】〜段落【0082】)
[景品の発注に伴う債権債務の関係]
次に,ホールHからの景品の発注に伴い発行される景品となるべき注文済目録の取引きに伴って発生する債権,債務について,図10を参照して説明する。
先ず,景品は景品業者MによってホールHに対して販売されることにより,ホールHは景品業者に対し,景品代の債務を負う。
また,換場業者Eは景品業者Mに景品を販売するため,景品業者に対して債権を持つ。
景品業者Mは,ホールに対して景品販売による債権を持ち,換場業者Eに対して景品買取りに対する債務を持つ。管理会社Aは,景品業者MのホールHに対する債権と,換場業者Eの景品業者Mに対する債権を買い取る。
本来,景品販売取引きにおけるホールの債権者は景品業者Mであり,景品業者Mの債権者は換場業者Eであるが,管理会社による上記債権の買取りにより,ホールHは管理会社Aに支払い,管理会社Aは景品業者M及び換場業者Eに支払の義務が発生することとなる。
このように,管理会社Aによる債権買取り(ファクタリング)により,景品取引きの資金の流れをクリーンに保つことができる。
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これらのことを考えると,被告がアンケー トに回答しなくなったからといって,被告において,原告の実施料不 払を理由に本件契約を解除できると考えたとしてもやむを得ない側面 を有しており,本件解除を行ったことを信義則に違反するということ は困難である。
(ウ) 原告は,被告が,供託金を受領したことや,反訴を提起したことを もって,本件解除を撤回したと主張する。
しかし,これらの行為はいずれも,本件解除や本件各提訴の後の行 為であって,本件各提訴の不法行為該当性の有無に影響を及ぼすこと はないというべきである。
(5) まとめ
以上によると,被告が,本件各提訴にかかる訴訟において主張した権利 又は法律関係が事実的,法律的根拠を欠くことにつき,これを知りながら, 又は容易に知り得たにもかかわらず,本件各提訴をしたということは困難 であり,本件各提訴をもって,構成員5名に対する不法行為を構成すると いうことはできない。
その他,被告が,本件各提訴により,裁判制度の趣旨目的に照らし,著 しく相当性を欠くと認められる事情が存すると認めることはできない。
3 本件各提訴が原告に対する不法行為もしくは債務不履行に該当するか否か 本件各提訴を理由とする被告の原告に対する不法行為,債務不履行の主張 は,いずれも,本件各提訴が,構成員5社に対する不法行為が成立すること を前提としているところ,前記2において検討したとおり,被告の本件各提 訴をもって,構成員5社に対する不法行為を構成するということはできず, 本件各提訴が,原告に対する不法行為もしくは債務不履行を構成することも ないというべきである。
第5 結論
以上によると,その余の点について判断するまでもなく,原告の本件請求 は理由がないからこれを棄却し,訴訟費用の負担につき民事訴訟法61条を 適用して,主文のとおり判決する。
主文 1 原判決中被告敗訴部分を取り消す。
2 原告の請求をいずれも棄却する。
3 原告の本件控訴を棄却する。
4 訴訟費用は,第1,2審とも原告の負担とする。
事実及び理由
第1 控訴の趣旨
1 原告
原判決を次のとおり変更する。
川口税務署長が平成15年3月11日付けで原告に対してした (1) 原告の平成11年分の所得税に係る更正処分のうち,総所得金額314 万3222円,納付すべき税額1万6000円を超える部分及び過少申告加 算税賦課決定処分(平成15年8月4日付異議決定により一部取り消された 後のもの)
(2) 原告の平成12年分の所得税に係る更正処分のうち,総所得金額316 万7433円,納付すべき税額10万2500円を超える部分及び過少申告 加算税賦課決定処分(平成15年8月4日付異議決定により一部取り消され た後のもの)
(3) 原告の平成13年分の所得税に係る更正処分のうち,総所得金額668 万5385円,納付すべき税額38万4200円を超える部分及び過少申告 加算税賦課決定処分
をいずれも取り消す。
2 被告
主文第1,2項と同旨
第2 事案の概要
本件事案の概要は,次のとおり補正するほかは,原判決の「事実及び理由」 中「第2 事案の概要」に記載のとおりであるから,これを引用する。
1 原判決7頁15行目から16行目にかけての「川口税務署長,西川口税務署, 浦和税務署及び越谷税務署に対し」を「川口税務署,西川口税務署,浦和税務 署及び越谷税務署の各税務署長に対し」に,17行目の「本件各係争年分ごと に」を「本件各係争年分について」にそれぞれ改める。
2 原判決8頁4行目の「川口税務署長は」を「川口税務署,西川口税務署,浦 和税務署及び越谷税務署の各税務署長は」に改める。
3 原判決10頁末行及び18頁3行目の次にいずれも行を改めて次のように加 える。
「なお,原判決別表4のうち平成13年分の雑費のうち,同年10月29日, 11月27日及び12月15日に株式会社P37に対して支出した金物資材保 管の倉庫使用料各1万0500円は,地代家賃に計上すべきものであるが,必 要経費であることは間違いない。
クレジットカードが作れない